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一から学ぶ ほつまつたえ講座 第122回 [2024.2.22]

第二三巻 衣定め 剣名の文 (5)

著者:おあずけ2号 (駒形一登)
著者HP:ホツマツタエ解読ガイド https://gejirin.com

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 みはさだめつるぎなのあや (その5)
 衣定め 剣名の文 https://gejirin.com/hotuma23.html
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 まつりこと
 たみのいもせは をさひとは ゐやくむをさは ひとてゆひ
 やそてへひとり あれをさと なるおおとらか ちきりまく
 やそあれへおく あかたぬし これひとよみの もののへそ

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 政
 民の妹背は 筬一歯 五家組む長は 一手指
 八十手侍 一人 粗長と なるを小臣らが 契り任く
 八十粗侍 置く 県主 これ一算の モノノベぞ

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政・纏り事 (まつりごと)
「纏る事」 の意で、基本的にマツリ(纏り)と同じですが、“まつりごと” と言う時には
「政治・行政・国家統治」 の意味に使われる場合が多いようです。

 糸をまつったものが 「機」 です。以後 民を糸になぞらえて国家の行政機構が説明されます。


■民の妹背は筬一歯 (たみのいもせはをさひとは)
妹背=女男(めをと)=夫婦 です。 ▶妹背 ▶筬
さきに “経糸八百垂 筬四百歯” とあったように、通常 筬1歯には2本の経糸が入ります。
ですから 「民の夫婦1組は、筬の1歯が治める2本の経糸」 という意です。


■五家組む長は一手指 (ゐやくむをさはひとてゆび) ■手侍 (てべ)
「5世帯(=夫婦5組)をまとめる長は 5指の手の1本に相当」 という意で、
その長を テベ(手侍)と呼びます。 ▶侍(べ)
江戸時代の 五人組 の起源をこれに見る思いがします。


■粗侍 (あれべ)
粗長(あれをさ)の換言です。 ▶粗長 ▶侍
80人の手侍(てべ)を司りますから、400世帯の民を治める長です。


■小臣 (おと)
「下級の官吏/公務員/役人」 をいい、コトミ(小臣)、ベヲミ(辺臣) とも呼ばれます。
オ(小)は オト(乙)の略、ト(▽臣)は トミ(臣)・トメ(留) の略です。


■契り任く (ちぎりまく)
地元の者に 「約束して任せる・契約して委任する」 という意です。 ▶任く
したがって 粗長/粗侍は正規の公務員ではなく、「契約公務員」 ということになります。


県主 (あがたぬし)
県(アガタ)は 80の粗(アレ)から構成され、県主は80人の粗長を司ります。
したがって3万2000世帯の民を治める長です。


■一算のモノノベ (ひとよみのもののべ)
「機の一算の幅に相当するモノノベ」 という意です。 ▶一算 ▶モノノベ
“一算” は 「経糸80本分の機の幅」 をいいますが、
粗長80人を司る “県主” は これに相当するということです。
   
 ★モノノベ (▽模の侍・物部)・モノベ・モノフ・モノ
 モノ+の+ベ(綜・侍) で、“モノ” は モヌ(▽模ぬ)の名詞形。モヌは マヌ(真似)の変態です。
 ですから “モノ” は 「似た存在・〜のような存在・〜に近い存在・〜もどき」 が原義です。
 この場合は 「君に似た存在・君に次ぐ存在・君の代り」 などの意となります。
 “へ/ベ/フ” は 「付く者・侍る者・仕える者」 をいいます。

 

【概意】
次に政治の話。
民の夫婦は筬の1歯に相当する。
5世帯を束ねる長は 5指の手の一本に相当する。
手侍80人に1人、粗長となる者を小臣らが契約して委任する。
粗侍80人に県主を1人置く。これは1算のモノノベぞ。



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 やそへのくにに つうちおき もののへたてお をしゑしむ
 このくにつこに よこへそり そえてあまねく みちわきて
 さかおみあたひ つうちへて たたちにつくる
 あのめつけ これあたひらそ

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 八十侍の国に ツウヂ置き モノノベ経を 教えしむ
 このクニツコに ヨコベ十人 添えてあまねく 道 頒きて
 清汚臣 “値” ツウヂ経て 直ちに告ぐる
 天の目付 これ “値” らぞ

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■八十侍の国 (やそべのくに)
ベ(侍)は ここでは 「一算のモノノベ」、つまり 「県主」 を意味します。
80県を束ねた行政区画が 「国」 となるということです。


■ツウヂ/ツウジ (通ぢ/通じ)
綜カザリ(=綜絖)の 経糸を通す部分を “綜(へ)” といい、
基本となるメインの 綜(へ) を “ツウヂ” と呼びますが、これになぞらえて
「国に経(=法)を通す者」 の意から、地方の国の司も "ツウヂ" と呼びます。
別名が クニツコ(▽国司・▽国造)、またマスヒトです。 ▶経(たて)


■モノノベ経を教えしむ (もののべたておをしゑしむ)
ツウヂが 「配下のモノノベ (県主・粗長・小臣) をして民に経(=法)を教えしめる」
という意です。


■クニツコ (▽国束・▽国司・国造)
「国を束ねる者・国の司」 の意で、ツウヂ(通ぢ)、マスヒトの換言です。

 ★束・司・造 (つこ)
 ツク(付く)の名詞形で、「合わせ・束(つか)ね・つくり・仕え」 などが原義です。
 ここでは 「束ね=司」 の意ですが、“国造” と当てられたため意味不明となりました。


■ヨコベ (横侍)
基本となる綜カザリの “綜(へ)” であるツウヂ(通ぢ)に、
高度な織物を織るため追加される綜カザリの “綜(へ)” が ヨコヘ(横綜)です。
これになぞらえ、国を司るツウヂに添えられるモノノベも ヨコベ(横侍)と呼びます。

 各国のツウジには10人の “ヨコベ” が付けられます。
 ヨコベは ツウジの補佐役であると同時に、行政の不正を監視する 「見張り役」 です。
 後世の 横目付(よこめつけ) は ヨコベの名残と考えられます。


■道頒く (みちわく)
“道” は ここでは 「制度・システム」 をいいます。
ワクは ここでは 「分け配る・広める・頒布する」 の意のため、“頒く” と当てました。


■清汚臣 “値” (さがおみあたひ)
サガオミ(清汚臣) は 今に言う 「検察官」 ですが、これを アタヒ(直・費・費直) と名付けます。
「清汚を値踏みする者」 という意味でしょう。 ▶清汚


■直ちに告ぐる (ただちにつぐる)
ここでは 「直接に告げる・他を経由せず直に告げる」 という意です。


■天の目付 (あのめつけ)
「御上の目付役・中央政府の監察官」 という意です。 ▶目付

 

【概意】
80の県を司る “国” にはツウヂを置き、
配下のモノノベをして その国の民に経(=法)を教えしめる。
このクニツコにヨコベを10人添えて、あまねく制度を頒布し、
清汚臣の “値” は ツウヂを通して中央政府に直接報告する。
御上の目付、これが “値” たちである。



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 もののへお やもりつかぬる ぬしはこれ おおものぬしや
 そえむらし ことしろぬしと たすけしむ そえのふたりは
 へとかさり おおものぬしは はたのぬし かれさかおよむ

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 モノノベを 八百人束ぬる 主はこれ オオモノヌシや
 副 ムラジ コトシロヌシと 助けしむ 副の二人は
 綜とカザリ オオモノヌシは 機の主 故 清汚を算む

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■八百人 (やもり)
普通は “ヤモタリ” と数えますが、ここでは経糸の数え方に合せて
“ヤモリ” と表しているようです。 ▶経糸八百垂 (たていとやもり)
ただし人数を表す “トリ・タリ” は 「垂り」 の意ではないと思います。


オオモノヌシ
 
■ムラジ (連) ■コトシロヌシ (▽事知主)
ムラジ(連)は 「オオモノヌシの補佐・次官」 をいい、これは複数います。
コトシロヌシは 「オオモノヌシの全権代理」 で、これは1人だけです。


綜とカザリ (へとかざり)

■機の主 (はたのぬし)
ハタ(機)は 「織り」 の同義語で、この場合は 「織る道具・織り機」 を表します。
ですから 「織り機の主」 という意です。 ▶主(ぬし)
これを 「国を纏るシステムの主・行政機構の主」 になぞらえます。


■清汚を算む (さがおよむ)
「是と非を数える・是非を鑑定する」 という意です。
サ(清)は 「罪を減免する要素・情状酌量の要素」 をいいます。 ▶清汚

 ★読む・算む (よむ)
 ヨル(寄る)の変態で、「合わす・加える・並べる・比べる・継ぎ連ねる」 などが原義です。

 

【概意】
モノノベ800人を束ねる主、これがオオモノヌシや。
副のムラジとコトシロヌシとに補佐させる。副の2人は綜とカザリ。
オオモノヌシは織機の主、ゆえに是非を鑑定する。



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 そのかまて あれはあれおさ くみおよひ そうちはしかる
 そのそとは あかたにつける あかたぬし こそうちはつえ
 けたのかは かとやにいれて くにつこに つくれははかり
 けたのかは つえうちあかた おひやらひ
 ふたけたならは くにおさる

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 十の科まで あれば粗長 組を呼び 十内は叱る
 十の外は 県に告げる 県主 九十内は杖
 方の科は 括屋に入れて クニツコに 告ぐれば計り
 方の科は 杖打ち 県 追ひ遣らひ
 二方ならば 国を去る

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科 (か)

■組 (くみ)
犯人が所属する 「組」 をいいます。江戸時代の “五人組” と同様の制度が敷かれていて、
組員は互いに連帯責任を負います。


■方 (けた)
「東西南北の各一方」 の意で、全方位360度を4で割った 「90」 を意味します。


■括屋 (かとや)
カトは カツ(▽括つ)の名詞形で、「括り・縛り」 を意味します。
“カトヤ” は 「拘束する屋・拘置所」 で、ツツヤ の換言です。


クニツコ (国司・国造)

 

【概意】
10の科まであれば、粗長が組を呼び、10科以内は叱る。
10科を越える場合は県主に上申し、県主は90科未満なら杖打ちに処す。
90以上の科は拘置所に入れて、クニツコに上申し、クニツコは罪を計って、
90科以上なら 杖打ちの上、その県を追い払い、180科以上なら国より追放する。



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 あまれはつける ものぬしの たたしあかして
 ふものかは しまにさすらす みけたかは かみつめぬきて
 いれすみし あめにわたれは みおからす
 まかるのつみは ものぬしの みことおうけよ

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 余れば告げる モノヌシの 糺し明して
 二百の科は 州にさすらす 三方科は 髪・爪 抜きて
 入れ墨し 天に渡れば 身を枯らす
 罷るの詰みは モノヌシの 命を受けよ

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モノヌシ

糺し明かす (ただしあかす)

■州・島・▽締・▽隅 (しま)
シメ(締め)の変態で、「分け・隔て・区分・区画」 などが原義です。
また スミ(隅)、シモ(下)、スエ(末) などの変態でもあります。
この “シマ” は 「孤島」 の意ではなく、「世間から隔絶された区画」 をいうと考えます。
その代表的な地が、かつての “ヒカワ” です。


■さすらす (▽流離す)
サスル(擦る)ス(使役) で、サスルは 「それる・ずれる」 が原義です。
ですから 「そらす・追い遣る・追放する」 などの意となります。


■入れ墨 (いれずみ)
罪人と一般人との交流を避けるための処置と考えます。つまり “交わり去る” の刑です。
スミ(墨)は シミ(染み)、ソメ(染め)の変態です。


■天に渡る (あめにわたる)
「360度を一周して天に戻る」という意で、“科の三百六十位 天の満ち” の換言です。


■罷るの詰み (まかるのつみ)
マカル(罷る)は ここでは「元にもどる・天に還る」の意です。 ▶罷る
ツミ(詰み)は “詰め” と同じで、「結び・結末・結着」 などを意味します。
ですから 「天に還るの詰め」 すなわち 「死刑の執行」 の意となります。


■命・御言 (みこと)
ミ(▽上・御)+コト(言) で、「上位者の言葉・命令」 をいいます。

 

【概意】
まだ余ればモノヌシに上申し、モノヌシは罪を糺し明して、
200以上の科は隔絶の地に追放する。
270科以上ならば 髪と爪を抜いて入れ墨を施し、
天に(360科に)渡ったならば身を枯らす。
死刑の執行は モノヌシの命令を受けよ。



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 もののへら しかときけこれ わかままに たみおきるなよ
 たみはみな なおわかまこそ そのたみお まもりをさむる
 くにかみは これなおわかこ くにかみは たみのたらちね
 そのたみは くにかみのこそ わかこても をやかきるなよ

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 モノノベら しかと聞けこれ 我が随に 民を切るなよ
 民は皆 なお我が孫ぞ その民を 守り治むる
 国守は これなお我が子 国守は 民のタラチネ
 その民は 国守の子ぞ 我が子でも 親が切るなよ

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しかと

国守 (くにかみ)

なお (猶・尚)
ここでは 「また・やはり・同様に・変わりなく」 などの意です。
“臣は実の子と同じく我が子であり、民は実の孫と同じく我が孫である” という意味です。

 ナオは オコナフ(行ふ)の “ナフ” の名詞形で、ナフは タム(回む)の変態です。
 「回るさま・もとに還るさま・改るさま・繰り返すさま・新た」 などが原義です。
 ニイ(新)の変態で、また余計な事ですが、now, new, nova などと同義です。


タラチネ

 

【概意】
モノノベら しかと聞けこれ。自分の意のままに民を切るなよ。
民は皆なお我が孫ぞ。その民を守り治むる国守は これもなお我が子。
国守は民の親。その民は国守の子ぞ。我が子でも親が切るなよ


 これはアマテルが 口を酸っぱくして説く、非常に重要な教えです。
 “御祖の心”  “御祖の道” などと呼ばれます。

・“タ” も “ヲシ” も  乳なきのよ 鑑みて 助くる民は 子の如く
・二尊受けて 
となり 民を我が子と 育つるに
臣・民 子・孫 隔てなく 慈く・恵まん 思ひなり
・草切りて 刈り納む身の 
民は孫 工・商人も 曽孫・玄孫 〈すべてホ17-2〉



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 わかこさす つみもやそくら ままこさす つみふもなそか
 いもいさす つみふもなそか うますめは よそめそあにも
 せもからす とかみもむそか うまさるは よそうめはあに

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 我が子殺す 罪百八十クラ 継子殺す 罪二百七十科
 妹いさす 罪二百七十科 生まず女は よそ女ぞ 兄も
 背も枯らす 咎三百六十科 生まざるは 他所生めばあに

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■殺す (さす)
サスは サツ(▽殺つ)・ソス(殺す)の変態で、
「離す・遠ざける・去らせる・失せさせる」 などが原義です。


クラ (▽回)

継子 (ままこ)
「そっくりそのままの子・さながらの子」 という意味です。

 ★まま (儘・任・随・継)
 “まるで” の マル(丸・円)の変態で、「欠けるところのないさま」 が原義です。
 「さながらそのものであるさま・そっくりなさま」 をいいます。


妹 (いも)
この場合は 「妻」 を意味すると考えます。


■いさす
イス(逸す)サス(殺す) の短縮、あるいは イス(逸す)+ス(使役) で、
いずれの場合も 「離す・遠ざける・去らせる・失せさせる」 が原義です。


■生まず女 (うまずめ)
これは子を生めない女ではなく、「出産を拒否する女」 をいうようです。


■よそ女 (よそめ)
この場合は 「よしといた方がいい女・避けるべき女」 という意です。

 ★よそ (余所・他所)
 ヨス(止す)の名詞形で、「離れ・避け・断ち・別・他」 などが原義です。


■兄も背も枯らす (あにもせもからす)
「実家の兄も、夫も衰退させる」 という意に考えています。 ▶背
これは嫁が出産拒否して跡継ぎが生れなかった場合、夫の家は断絶し、
それにより、実家も親戚の一つを失うことを言うのではないかと思います。


■生まざるは他所生めばあに (うまざるはよそうめばあに)
「(結果的に)生まなかった場合は、他の女が生めば なんら罪なし」 という意です。

 ヨソ(他所)は、この場合は “妾女(めかけめ)” をいうのでしょう。
 アニ(豈)
は 打消の語を伴って 「何も・なんら・どうして」 の意を表しますが、
 この場合は打消の語が省かれています。

 子を持てよ もし妻生まず 胤 絶えば 妾女置きて 胤なせよ 〈ホ13-6〉

 

【概意】
我が子を殺す罪は180位。継子を殺す罪は270科。妻を殺す罪270科。
出産を拒む女は避けるべき女ぞ。兄も夫も枯らすその咎は360科。
<結果的に> 生まなかった場合は、他の女が代りに生めばなんら <問題なし>。



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 たらちうつ とかみもむそか ままをやお うつとかよもか
 あめのりお たみひとくみか みたれても をさめくらねは
 はたおれす かれおさむるは はたのみちかな

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 タラチ失つ 咎三百六十科 継親を 討つ咎四百科
 天法を 民一組が 乱れても 筬 巡らねば
 機 織れず 故 治むるは 機の道かな

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タラチ
この場合は 「血のつながった実の父母」 をいいます。


■失つ・討つ (うつ)
ウス(失す)の変態で、これも 「離す・遠ざける・去らせる・失せさせる」 が原義です。


継親 (ままをや)
「そっくりそのままの親・さながらの親」 をいいます。 ▶まま


咎 (とが)

■天法 (あめのり)
ここでは 「御上(中央政府)が 国家に敷く法・制度・機構」 をいいます。


■民一組 (たみひとくみ)
「民の1所帯」 をいいます。筬の1歯に通る2本の経糸に喩えられます。

 民のわずか1所帯が曲り乱れても 国の行政機構に支障をきたすことを、
 たった2本の経糸が曲り乱れても 筬の歯がそれにつっかかって
 機が織れなくなることに喩えています。

・一人悖れば 朋を増し 群れ集りて わだかまり 〈ホ23-2〉
・人もこれ 一人許せば 万群れて その道悖る 〈ホ23-3〉
・政事 民の妹背は 筬一歯 〈ホ23ー5〉


■治むるは機の道 (をさむるははたのみち)
「国家を治める道は 機を織る道と同じ」 という意です。

 そのため皇が国家を統べ治めることを “万の御機(みはた)の纏り事” 
 “万機(よろはた)”  ”万の纏り(よろのまつり)” などと呼びます。
 この場合の “万” は 膨大な杼投げの回数を意味します。 ▶杼投げ

 

【概意】
実父母を失つ咎は360科。養父母を失つ咎は400科。
天下の行政機構の中で民1組が乱れても、筬が巡らねば機は織れず。
しかれば国家の治めは機の道であるかな。

 

本日は以上です。それではまた!

 

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