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一から学ぶ ほつまつたえ講座 第16回 [2023.7.27]

第四巻 日の神の瑞御名の文 (4)

著者:おあずけ2号 (駒形一登)
著者HP:ホツマツタエ解読ガイド https://gejirin.com

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 ひのかみのみつみなのあや (その4)
 日の神の瑞御名の文 https://gejirin.com/hotuma04.html
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 たらちめの つかれにちしる ほそけれは
 ほいゐのかみの みちつひめ ちちたてまつり ひたすれと
 ひとみおとちて つきひなや
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 タラチメの 疲れに乳汁 細ければ
 補飯の守の 充ちつ姫  乳 奉り 養すれど
 瞳を閉ぢて 月日無や
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■タラチメ ■タラチヲ
タラチ+メ(女)、タラチ+ヲ(男) で、タラチ は “タラチネ” の略です。
タラチメ は 「和合した男女(=夫婦)の女・母」 を意味し、
タラチヲ は 「和合した男女(=夫婦)の男・父」 を意味します。

 ★タラチネ・タラチ・タラ (▽陽陰因・▽父母)
 タ(▽陽・▽天)+ラ(▽陰・▽地)+チネ(▽因) で、「陽陰の因み」 を原義とし、
 「和合した男女・夫婦・父母」 を表します。“タラチ”  “タラ” と簡略されます。

 ‘タ’ と ‘ラ’ が なぜ 「陽」 と 「陰」 を表すのかについて、ホツマの17アヤで
 アマテルが語っていますが、それは オシテ (文字) の形状を根拠とします。

 ‘’ のオシテ 三光 円の 内に入る 足り助く法 天と父
 上下反す ‘
’ のオシテ 地と母法 
〈ホ17-2〉


■乳汁・血汁・霊汁 (ちしる)
チ(霊・血・乳) は シム(染む) の名詞形の短縮で、(シはチとよく入れ替わります)
「中に染み込んでいるもの・エッセンス・精」 などが原義です。
シル(汁) は シル(▽垂る) の名詞形で、「垂れるもの」 が原義です。
ですから 「精が染み込んでいる液体・血や乳」 をいいます。この場合は 「乳」 です。


■補飯の守 (ほいゐのかみ)
ホヒ+イヰ(飯) の短縮です。ホヒ は ホフの名詞形で、ホフ は オフ(負ふ覆ふ) の変態。
「肩代りすること・埋め合わすこと・補うこと・カバーすること」 などをいいます。
ですから 「食を補う守り」 という意です。

 ★飯 (いゐ・ゐひ)
 イヤ/イヨ(弥) の変態で、「巡り・回転・循環・繰り返し」 などが原義です。
 日々の命を 「回転させるもの・繰り返させるもの・継続させるもの」 をいいます。


■充ちつ姫 (みちつひめ)
ミチ(充ち・満ち)+ツ(=の)+ヒメ(姫) で、「充当の姫・補って充たす姫」 などの意です。
後に言う 「乳母」 です。 ▶乳母


養す (ひたす)

■月日無や (つきひなや)
まだアマテルの目が開かないので、残念ながら、
「月日の潤 (うる:エネルギー) は放たれなかった」 という意に解しています。

 

【概意】
母イサナミは長孕みの疲れで乳の出が細いため、
食を補う守りの “充ちつ姫” が 乳を献上して用を足すが、
まだ瞳を閉じているので、月日の潤は放たれなかった。



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 ややはつあきの もちのひに ひらくひとみの しほのめは
 たみのてふちの よろこひに つかれもきゆる みめくみや
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 やや初秋の 望の日に 開く瞳の 初の目は
 民の長ぢの 喜びに 疲れも消ゆる 御恵みや
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やや

■初秋 (はつあき)
「陰暦の7月」 をいいます。


望の日 (もちのひ)
「望月 (=満月) となる日」 をいい、「陰暦の毎月の15日」 です。 ▶望月

 ★望・餅 (もち)
 モチ は モツ の名詞形で、モツ は マツ(▽全つ)・ミツ(充つ・満つ) の変態。
 「満ち足りるさま・不足/欠けの無いさま・完全・円満」 などが原義です。
 モチ(餅) も原義は同じで、「臼の中での満月のような丸い形」 を表します。


初の目 (しほのめ)

長ぢ (てふち)

■御恵み・神恵み (みめぐみ)
ミ(▽上・▽神)+メグミ(恵み) で、メグミ(恵み) の尊敬語です。
ここでは 「アマテルの開眼」 に対して “御恵み” と言ってます。
 
 ★恵む (めぐむ) ★恵み (めぐみ)
 メグ+クム の短縮で、メク は メグル(巡る) の母動詞、クム は クマル(分る) の母動詞。
 「めぐらす・回す・配る・配給する」 などが原義です。

 くまる【分る】〈広辞苑〉
 (クバル(配)の古形) くばる。わける。

 

【概意】
ようやく初秋の望の日に、開く瞳の “初の目” は、
民が成長を喜ぶありさまに、疲れも消える御恵みであった。



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 あめにたなひく しらくもの かかるやみねの ふるあられ
 やすみにこたま このみつお ぬのもてつくる やとよはた
 やすみにたてて きみとなる

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 天に棚引く 白雲の 掛かる八峰の 降る霰
 八隅にこだま この瑞を 布もて作る 八響幡
 八隅に立てて 君となる

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■天・▽上 (あめ)
アム(▽上む) の名詞形で、「上・高み・中心」 などを原義とし、
ここでは 「上・空・上空・天空」 を意味します。


棚引く (たなびく)
タナ(棚)+ヒク(引く) で、それほど長大でないものが
「寄り集まって伸びる・重なって伸びる・連なって伸びる」 という意です。
タナ(棚) の音便変化が タン/ダン(段) だと思います。


■八峰 (やみね・やつみね)
ハラミ山(=富士山)の 「山頂火口壁上の八峰」 をいいます。

 現在は 八神峰、富士八峰、八葉、芙蓉八朶(ふようはちだ) などと呼ばれてます。

  1. 大日岳 (朝日岳) 2. 伊豆ヶ岳  3. 勢至ヶ岳 4. 駒ケ岳 (浅間ヶ岳)
  5. 三島岳 6. 剣ヶ峰 7. 白山岳 8. 久須志岳

 富士山は何度も噴火していますので、当時の姿は現在とは違うはずですが、
 “八峰” という名称やその数は、古来変わらないようです。

 ★峰 (みね)
 ムネ(棟) の変態で、「高いさま・高み・頂き・極み」 などが原義です。


霰 (あられ)
「パラパラと荒々しい降り」 をいいます。

 アル(散る荒る)+アル(粗る) の短縮 “アラル” の名詞形で、
 前のアルは 「ばらけるさま」、また 「荒々しいさま」 をいい、
 後のアルは オル(下る)アユ(零ゆ) の変態で、「降る」 の意です。


■八隅にこだま (やすみにこだま)
「霰の降る音が国家の八隅に響き渡る」 という意味です。
(ヤスミは 原文では “ヒスミ” となっていますが、誤写と判断して修正しています)

 ★八隅・八角 (やすみ)
 「八方の端」 が原義で、スミ は スエ(末)、シモ(下)、シマ(州) などの変態です。
 「国家全土・全国」 を意味し、ヤシマ(八州)ヤモ(八方) などとも言います。

 ★こだま
 「反響すること・響き渡ること」 をいいます。
 コタムの名詞形で、コタムは コタフ(応ふ) の変態です。


■瑞 (みづ)
ミヅ(瑞・蜜・水) は 「上澄み」 が原義で、「純粋・精髄・透明」 などを意味し、
ここでは 「素晴しさ・麗しさ・めでたさ」 をいいます。

  
■八響幡 (やとよはた)・八響の御幡 (やとよのみはた)・八幡 (やはた)
八峰に降る霰の “パタパタ” という音が  “八隅に響き渡る” という瑞兆を表した ハタ(旗 )で、
これは 「中心が八方を和し恵むこと」、つまり オノコロ を表すモノザネです。 ▶響(とよ)
色垂(いろしで)、八色幡(やいろはた)、八元幡(やもとはた)、八色和幣(やいろにぎて)
などとも呼ばれます。 ▶画像

 ★幡・旗 (はた)
 「“はたはた・ぱたぱた” と はためく もの」 をいいます。


■八隅に立つ (やすみにたつ)
この八隅は 「高御座の八隅」 をいいます。高御座(たかみくら)
皇宮における君の玉座ですが、八角柱の神輿のような形をしています。
この八つの角/隅に “八響幡” を立てます。
アマテルが即位する時を初として、即位の礼での恒例式典となりました。

 八隅/八角は フトマニ図 の中心部分の構造を表し、これもやはり
 「中心の アメミヲヤ(=アウワ) が八方を和し恵むこと」 を意味します。

 

【概意】
<アマテル誕生の時>
天に棚引く白雲が八峰に掛かり霰が降る。
その音が八隅にこだまする瑞兆を、布を以て表す八響幡。
<高御座の> 八隅に立てて君となる。


 ミカサ逸文はこの部分を次のように記しています。

 あまねき神の 生れの時 天に棚引く 白雲の 掛かる八峰の 白玉の
 霰降れども 天晴るる 瑞の兆を 白布に 八響の幡の 代々に立つ
 皇の御子の 初めなりけり 〈ミ逸〉



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 くらゐのやまの いちゐさく
 よになからゑて さくもつは かみのほすゑそ
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 位の山の 一位笏
 世に永らえて 笏持つは 尊の穂末ぞ
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■位の山 (くらゐのやま)
一位の木 が繁る山」 の意で、岐阜県高山市の 位山(くらいやま) をいいます。
今も全山が一位の木で蔽われます。クラヰ(位)は クラブ(比ぶ・較ぶ) の名詞形です。

 水無神社 (みなしじんじゃ)
 飛騨国大野郡。岐阜県高山市一之宮町5323番地。 
 現在の祭神:水無大神(御歳大神ほか15柱の総称)
 ・西南方の位山(1529m)を神体山として祀る神社。
  御即位・改元等の都度、位山の一位材を以って御用の笏を献上する。


■一位笏 (いちゐさく)
「一位の木を材とした笏」 です。 ▶一位の木 ▶笏


尊 (かみ)

■穂末 (ほずゑ)
「子孫・末裔」 をいいます。

 

【概意】
位の山の一位笏。世に永らえてその笏を持つ家の者は、尊の末裔ぞ。



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 おはひめか こゑねのくにに みはおりて たてまつるとき
 なくみこの こゑききとれは あなうれし これよりもろか
 なおこひて おはよりとえは うひるきと みつからこたふ
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 叔母姫が 還根の国に 御衣織りて 奉る時
 泣く御子の 声 聞き取れば 「あな嬉し」 これより諸が
 名を乞ひて 叔母より問えば 「ウヒルキ」 と 自ら答ふ
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■叔母姫 (おばひめ)
イサナキ の姉妹の シラヤマ姫(白山姫) をいいます。
ココリ姫、キクキリ姫 とも呼ばれます。


還根の国 (こゑねのくに)

御衣 (みは)

あな

■ウヒルキ
赤ん坊のアマテルが自ら答えたという名で、“ウホヒルキ” と同じです。

 

【概意】
叔母のシラヤマ姫が、故郷の還根の国で織った御衣を献上する時、
泣く御子の声を 「あな嬉し」 と聞き取る。
これにより皆が御子の名を知りたがるので、
叔母より問えば、「ウヒルキ」 と自ら答える。



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 みこのこゑ きききるときは おさななの
 うはおおいなり
 ひはひのわ
 るはひのちたま
 きはきねそ
 
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 御子の声 聞き切る時は 幼名の
 ウ は “大い” なり
 ヒ は 陽の環
 ル は 日の精霊
 キ は “キネ” ぞ
 
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御子・皇子・神子 (みこ)

■聞き切る (きききる)
これが シラヤマ姫の別名 “キクキリ姫” の名の由来です。


‘ウ’ は “大い” なり (うはおおいなり)

陽の環 (ひのわ)

■日の精霊 (ひのちたま)
「日の神霊・太陽神霊」 をいいます。

 チ(精) は 「中に染み込んでいるもの」、タマ(霊) は 「上・中心にあるもの」 をいい、
 どちらも 「本質・エッセンス・精髄・精」 などを意味します。
 ですから ミタマ(神霊・御霊) と同じです。

 ★精・霊・血・乳 (しむ・ち)
 “シム” は シム(染む) の名詞形、“チ” は その短縮形です。
 「中に染み込んでいるもの」 が原義で、「本質・エッセンス・精髄・精」 などを意味します。
 カミ(神)、ミ(霊)、ヒル(霊)、ヒ(霊)、イ(気・意・霊)、ヰ(霊)、ル(霊) などの同義語です。
 また、これが液化して身体に染み込み、命のエッセンスとなっていると考えられたものが
 「血・乳」 です。


■キ (木・貴) ■キネ (木根)
キは キミ(木実) の “キ” で、「陽・男・夫」 を意味します。
木が結ぶ “実” に対して、“木の根本” という意味から、キネ(木根) と言う場合もあります。

 “木実” が 男女(夫婦・陽陰) を表すのは、天地創造の時、陽は先に上って天となり、
 陰は後に下って地となりましたが、それと同じく、“木” は に立つもので、
 “実” は に木に付くものだからです。

 

【概意】
御子の言葉を聞き切ると、これは幼名で、
ウは 「大い」、ヒは 「日」、ルは 「日の神霊」、キは 「キネ」 ぞ。



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 かれうひるきの みことなり きねはめをとの をのきみそ
 ふたかみおはお たたゑます きくきりひめも あなかしこかな

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 故 “太陽霊貴” の 尊なり ‘キネ’ は女男の 男の君ぞ
 二尊 叔母を 称えます キクキリ姫も 「あな畏かな」
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故 (かれ)

■大日霊貴/太陽霊貴の尊 (うひるきのみこと)
アマテルの幼名で、「大いなる日の神霊の男尊」 という意です。ウホヒルキ ともいいます。
多くの神社は 天照大神 を 大日孁貴(おおひるめのむち) の名で祭っていますが、
大日孁貴=大日霊貴 (うひるき・うほひるき) であることは明らかだと思います。
密教の 大日如来 も同じ神霊でしょう。

 だいにちにょらい【大日如来】〈広辞苑〉
 宇宙と一体と考えられる汎神論的な密教の教主。大日経・金剛頂経の中心尊格。
 その光明が遍(あまね)く照らすところから遍照または大日という。
 大日経系の胎蔵界と金剛頂経系の金剛界の二種の像がある。
 遍照如来。遍照尊。遮那教主。金剛界大日如来


■キクキリ姫 (聞く切り姫/菊桐姫)
アマテルの叔母 シラヤマ姫 の別名です。
赤子アマテルの声を 「聞き切る姫」 という意味ですが、
それが 「菊桐姫」 の意味に転じ、また “ココリ姫” へと訛ります。

 白山比盗_社 (しらやまひめじんじゃ)
 加賀国石川郡。石川県白山市三宮町ニ105-1。 
 現在の祭神:白山比淘蜷_ (菊理媛神:くくりひめのかみ)


畏・賢・恐 (かしこ)
カシグ(炊ぐ) の名詞形で、「高まるさま・上にあるさま・尊いさま」 が原義です。

 

【概意】
しかれば 大日霊貴の尊である。“キネ” は 女男の男の君ぞ。
二尊は叔母を称えます。聞く切り姫も 「なんて貴い御名なのでしょう」 と。



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 あかたまの わかひるのるは あおきたま
 くれひのみたま ぬはたまなりき

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 天が球の 若日の霊は 青き霊
 暮日の神霊 ぬば霊なりき

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■天が球 (あがたま)
「天空にある球」 の意で、つまり 「日・太陽」 です。
ア(▽天・▽上) は アメ(天) の略です。

 ★球・玉・弾 (たま)
 タム(回む) の名詞形で、「回るさま・丸いさま」 をいいます。


■若日の霊 (わかひるのる)
ワカヒル=ワカヒ(若日) で、「若日(=初日の出) の霊」 を意味します。
ここでは 初日の出と共に生れた日の神霊、つまり ウヒルキ を “若日の霊” と呼んでいます。

 ヒル(日・昼) は ヒル(▽秀る) の名詞形で、「上るさま」 を原義とし、
 天地創造 の過程で上に昇った 「陽」、また陽の極みである 「日・太陽」 を表します。
 “ヒル” は略されて、ヒ(陽・日・火・霊)  または  ル(霊) となり、いずれも
 「軽く上るもの・形なきもの・気・エネルギー・精・本質」 などを表します。


■青き霊 (あおきたま)
アオ(青) は 「まだ未成熟で元気なさま」 を表す色です。
タマ(霊) は ミタマ(神霊)、ル(霊)、チ(精・霊) などの換言です。
ですから 「若くて元気なエネルギー」 という意味です。


■暮日の神霊 (くれひのみたま)
クレヒ は 「暮れる日・日暮・夕日」 です。ですから 「夕日のエネルギー」 の意です。


 ★神霊・御霊 (みたま)
 ミ(上・神・御)タマ(霊) の同義語連結で、「上位存在・上澄み・本質・精髄・エッセンス」
 などを原義とし、「神・霊・心・中子・たましい・意識・エネルギー」 などを意味します。


■ぬば霊 (ぬばたま)
ヌバ は ナエ(萎え)、ニブ(鈍) などの変態で、「勢いのないさま・衰え」 を表します。
ですから 「衰えたエネルギー」 という意味です。


■き
シクアリ(如くあり) → シカリ(然り) → ケリ → キ と変化したものです。
「如くなり・しかり・そうである・相違ない」 などの意を表します。
これは今の古典文法にいう 助動詞のキ です。

 

【概意】
天の球の 若日の神霊は若くて元気なエネルギー。
暮日の神霊は老い衰えたエネルギーである。


 この一文は前後から独立していますので、歌であるようです。
 初日の出と共に誕生した 若日の神霊ワカヒトを 祝い称える歌なのでしょう。

 

本日は以上です。それではまた!

 

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