イセ

→ 語義
  

妹背。陰陽。伊勢。

  1. イセは妹背 (イモヲセ・イモセ) の略。 =イサワ
    妹背=陰陽=地天=女男。 また両者の和合・融合を言う。
      
  2. アマテルハラミからイサワに都を移すが、イサワはイセとも呼ばれた。
    イセの名は、アマテルが「妹背の神」であることに由来する。 
    伊勢神宮の所在地は、本来はイセではなくウチである。

  
★『伊勢内宮神前祝詞』
神風(かむかぜ) 伊勢國(いせのくに) 折鈴(さくすず) 五十鈴原(いすずのはら) の底津石根(そこついはね) 大宮柱(おほみやばしら)  太敷き(ふとしき) 立て 高天原(たかまのはら) 比木(ひぎ) 高知りて (たかしりて) 鎮まり坐す …。

  
妹背を請ふ カスガ説くなり "妹背は 八百万氏の 別ち無く 皆 天地の 法備ふ"』13文
『代嗣の機を 織らんとて 杼投ぐる数の 代嗣子を 授くる妹背の 'あくり' には 朝日を受けて 暖まる』14文

『春の初日に 世の日月 御子オシヒトに 譲りまし よりイセに 下り居ます19-2文
イセに侍る 御子の弟 キヨヒト 御言宣 "汝とチカラと 早船に 行きて斎船 奨むべし"』20文
カモ船 イセに着け 巡幸り乞えども 大御神 許さずここに 仮住い』24文
イセより発ちて アスカ宮 これより水の 西宮 まずカンサキの 大井 掘り マナヰに到り 幣 納め』24文
ツクシの タカチホぞ イセの南 ナカタガワ  我が名を 顕わさば 我も出さん』24文
アシツ姫 "妹 孕めり"と 申す故 "イセに告げん"と 装ひなす 時にその母 連れて 仮屋に到り まみえ乞ふ』24文
『ついに偽り シロコ宿で に聞ゆる 疑ひに 旅屋を夜半に 立ち出でて イセに帰えます』24文
諸人驚き 火を消して  引き出し 御輿以て に送りて イセに告ぐ
24文
鳴神を 別けて鎮むる カグツチと ミヅハメを生む 葵葉と 桂妹背の 御言宣』
24文
先にタラチヲ ひたる時 ハコネの洞に 入りますを 母チチ姫は 言ありて イセに到りて 御神に 朝夕仕え 奉らしむ』25文
『十万年経て いまかれに ハコネに詣で 幣 捧げ それよりイセに 御幸なる』25文
『いま一つ 葵・桂 妹背を得ば 人生き悟る 三つ知れば 竜君如く となる』26文
に告ぐれば 喪に入りて イセに告げます 大御神 神言宣は "陽陰の数 経て喪を脱ぎて 政聞く』26文
年回る日は 喪に一日 その身柱に 祭るべし"』26文
『時にアスカの 宮 罷る 母チチ姫は 後の代を イセに侍れば 大御神 居を同じくす』27文
キアト夏 御位成りて イセに告ぐ アマテル神の 御言宣』
27文
五十鈴の 千枝の二十年  代わる まだとて モノヌシが イセに詣でて これを問ふ』28文
フタヱが曰く "カスガ殿 辞むミカサも 今 妹背の 仕ふる守の 埋ますべし" これ理と 国巡る』28文
蝕霊 斬りふれば 逃げ出たり 越の洞穴  掘り貫けて シナノに出れば これを告ぐ イセトガクシ 馳せ帰り』28文
『これに散けて コトシロは イヨに留まる その妻は イセに詣でて サルタヒコ 称ら為すをば 身に到り そこで生む』28文
アメヒワケ 伊勢国造 アタネ 上 賀茂県司 カツテ孫  ツルギネ 葛城 国造ぞ ヤタカラス孫 葛野主30文
『それより 山背も 筑紫 "直り" も 出雲にも 伊勢花山も 年毎に 纏る "カセフ"ぞ』32文
タタネコは 璽 捧げて "賀茂の宮 粗るるを付して 思みれば 賀茂妹背とは 上祖なり すでに破れて 稜威細し"』37文
"君 無く  何れぞや" 答えて "イセ" と また曰く "天地 照らす神 暦 成し ソロ 植えさせて 糧 増やし 身を保たしむ"』39文
能褒野にて 神なる時に 遺し歌 ミヤズ姫へと "アイチタの 乙女が床に 我が置きし 妹背の連きの 断ち別るやわ"』40文
伊勢に添え入る ヱゾ五人 敬いあらず ヤマト姫 咎めへ 進め遣る ミモロに置けば ほども無く 木を伐り民を 妨げる』40文
『五十三年八月 御言宣 "返り思えば 止む日無し  コウスが平けし 国巡り なさん" と 伊勢に 御幸成り』40文
『十二月に上り 伊勢の国 愛妹に 御座します 五十四年九月 三十日には 日代の宮に 帰りますかな』40文

  

  

イセノカミ・ヰモヲセカミ・イセノヲンカミ

いせのかみゐもをせかみいせのをんかみ

  
妹背の神。妹背の御神。
陰陽和合の神。アマテル神 (陽陰連る神) を指す。 
アマテルは、根源神『アメノミヲヤ(陽陰上祖)』の左右の眼に当る、(太陽) (太陰) の直接の顕現と考えられていた。したがってアマテルは、人としては男性(陽)であるが、エネルギー的にはトコヨの神々と同様に、両性の統合と見なされていた。
  

『生み計り無き 人草の 悉くに育つ 奇霊の 和り以て写す』ミ逸文
『"地人の 陽陰連る神"と 喜びの 眉も開くる 言い慣らし タラチネ神は ただ一人 妹背神の 霊を生みて』ミ逸文
アメノミヲヤの 眼より 漏るる日月と 天元神 三十二の神の 守る故 子種 成ること 覚えます』4文
『右の小児を 陽陰に上くれば 神の前 枝揃わねば 退らんとす アメノミヲヤは これを褒め』12文
チチ姫も 後には妹背の 御神に 仕え 清かの 道を得て イセアワ州の 中の洞』13文
早きハタレに 赴かで ヤタのカガミの 謂 聞けば 汚曲を避るぞ 我が心 入れて癒すく 陽陰が守るぞ』17文
『"テルヒコを 下すべきや" と 伺えば 妹背の御神 聞し召し 許せば使の 返言す』20文
鳴神を 別けて鎮むる カグツチと ミヅハメを生む 葵葉と 桂妹背の 御言宣』
24文
タタネコは 璽 捧げて "賀茂の宮 粗るるを付して 思みれば 賀茂妹背とは 上祖なり すでに破れて 稜威細し"』37文
ヰモノ姫 クスコ内親王 妹背の神 祭る祝は 筑紫平け 姫 今年十四』38文
『七日 妹背の 神に祈りて 磯の宮 ヤマト姫にも 暇乞ひ "君の仰せに 仇討に 罷る" とあれば』39文
和の歌 も歌えば 諸人の 和を生まんとて 札 染めて 諭し教えん 和の道も 磨がねば曇る』ミ和字

  

  

イセミヤ

→ 語義

  
妹背宮。
妹背神の宮。陰陽和合の宮。中心の宮。

1.イサワ宮。=日夜見の宮
2.サコクシロ内宮
  

『父ウホトシが 妹背宮に 嘆けば御内 両 召して  マフツの鏡 写さるる』13文
『これに散けて コトシロは イヨに留まる その妻は イセに詣でて サルタヒコ 称ら為すをば 身に到り そこで生む』28文
ヤマト姫 に到りて 見て曰く "これ神風の 妹背の宮 三種は祭る 源" と 礼ひ返す あぐら石36文

"昔 我が住む サコクシロ 繁和寄する 妹背の宮 永く鎮まり 守るべし トヨケの神と 諸共ぞ"』36文

  

  

イセノミチ・イセノヲシヱ

いせのみちいせのをしゑ
  

  1. 妹背(陰陽)の道。 妹背(陽陰)の教え。
    (1) 陽陰の法。女男の則るべき道。 =陽陰和る道
    (2) 和合・調和の道。直す道。 =調の道清かの道
      

      
    妹背の 道開く 我はカスガに これ受けん カスガを成し 左に坐す』13文
    手鍋をさくる 汚きも 磨けば光る 尊となる 国守・民の 諭しにも 付離なさせる 妹背の道13文
    妹背の道 陽陰のうきはし よく渡す の教えの 妹背の 道の大旨 通るこれなり』13文
    『末を重ひて 睦まじく 業を務むる 妹背の道かな この道を 学ぶ所は 神風の 妹背の国なり』13文
    『実の直 成れば 上心 恵みて木に 実を得るぞ 妹背の教えの に応えて』14文
    『嗣子 祈らば 我が歌と コヤネとコモリ カツテ 皆 陽陰に応ふる 教えなり』14文
    『味も色目も よこしまに に肖り 身を枯らす 欲しも濯げば 味直り 妹背の道 成る』17文
    『昔 曽祖父 サクラウシ この木捧ぐ 大御神 大内に植えて 妹背の道 和る離るるを 計ります』
    24文
    葵・桂 妹背を得ば 人生き悟る 三つ知れば 竜君如く 尊となる』26文
    アマテル神は 還国の イサワ大内の 宮に居て 八つ御耳に 聞こし召し 民の教えは 妹背の道28文
    『また ヒロタに行きて ワカ姫と 共に妹心 守るべし 我はトヨケと 背を守る 妹背の道なり』28文
    妹背の道 受く 上臣の つがふ守らが 侍る故 "大人侍所" カスガ尊 太宣言を 司るかな』28文
    大御神 嗣を思して 妹背の道 八方人草を 活け恵む 故 カツヲ八木 千木の内 削ぐは内宮 内軽く 八民豊かに』36文
    『生簀 望めば 差し覗く オト姫 留めて  召しつ 姫 思えらく 妹背の道 通える法も 艶ならず』38文
      
      
  2. 伊勢の道 (伊勢街道)
      
    【伊勢街道】−広辞苑より−
    伊勢神宮への参詣道の称。東海道の日永(ひなが)(今、四日市市) から南下する道と、関(せき) から南下する道とが特に重要で、後者を伊勢別街道とよぶ。参宮街道。
      
    『御足傷むを やや悟り 尾張に帰り ミヤツ姫の 家に入らずて 伊勢の道 尾津の一松40文
    ヤマトタケ 叔母より賜ふ ムラクモを が家に置き 伊吹山 帰り伊勢路に 傷むとき』
    40文

  

  

イセノクニ

→ 語義

妹背の国(結の国)。
陽陰和合の国。調和の国。

1.和(やまと)の国。日本。

『末を重ひて 睦まじく 業を務むる 妹背の道かな この道を 学ぶ所は 神風の 妹背の国なり』13文
『その神形の 妹背の国 通り 立つ富む 神風を 羨みねじけ 化物が 自ら褒めて ハタレ君』28文

2.妹背神アマテルが住む国。伊勢の国。

『十二月に上り 伊勢の国 愛妹に 御座します 五十四年九月 三十日には 日代の宮に 帰りますかな』40文

  

  

イセオムスブ

→ 語義

  
妹背を結ぶ。
陽陰を結ぶ。結婚する。とつぐ
  

シタテル姫と アチヒコと 妹背を結びて 諸共に ここに治めて 生む御子は 斎名 シツヒコ タチカラヲかな』6文
七月七日 妹背結び カモタケズミに 御言宣 "を妻に 賜ふべし 乞ふに任せん"』27文

  

  

イセノミハ

→ 語義

  
妹背の御衣。
婚礼衣装。 
  

幸菱は 昔この 鬱室囲む 竹焦げて 棄つれば生える 斑竹27文
『紋に写して 御衣の名も "最愛圧し"と 妹背の御衣 産着に用ゆ 基ぞ 臍の緒切れる 竹もこれ』27文

  

  

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