【原文カタカナ訳】      【語義考察】           【漢字読み下し】
 ミクサユツリミウケノアヤ   みくさゆつりみうけあや     三種譲り見受けの文
  
 フソヰスス モモヱソヒホニ  ふそゐすす ももそひに    二十五鈴      百枝十一穂に

 ヒタカミノ ミクラノアトニ  ひたかみの みくらあとに    ヒタカミの     御座の跡に
                                           (ケタツボ)

 マタミヤコ ウツシテナツク  またみやこ うつしなつく    また都       移して名付く

 タカノコフ          たかのこふ            "タカの首"
  
       ツホワカミヤノ        つほわかみや              壺若宮の

 トノシマモ タカヤイラカモ  とのしまも たかやいらかも    門の締も       高屋甍も

 フツクナリ ウラノヨキヒニ  ふつくなり うらよきに    悉く成り      占の吉き日に

 ワタマシノ キミハアマテル  わたましの きみあまてる    渡座しの      君は和照る

 ヨツキミコ          よつきみこ            代嗣御子
  
       ハハハヒノマエ        ははひのまえ              母は日の前

 ムカツヒメ イムナホノコノ  むかつひめ いむなほのこの    向つ姫       斎名ホノコの

 ウフミヤハ フチオカミミノ  うふみやは ふちおかみみの    産宮は       縁丘耳の

 オシホヰニ アレマスミコノ  おしほゐに あれますみこの    オシホヰに     生れます御子の

 チニムセフ ムツキシメシテ  むせふ むつきしめして    乳にむせぶ     ムツキ湿して

 オシヒトノ ヲシホミミトソ  おしひとの をしほみみとそ    オシヒトの     ヲシホミミとぞ

 キコシメシ タカワカミヤニ  きこしめし たかわかみやに    聞し召し      タガ若宮に
                                  名を合わし      近江の多賀若宮に

 ヒタシマス          ひたします            養します
  
       ヒタルノトキニ        ひたるのとき              ひたるの時に

 オモイカネ ワカヒメトモニ  おもいかね わかひめともに    オモイカネ     ワカ姫 共に

 モリソタツ ヨロマロヒトリ  もりそたつ よろまろひとり    守り育つ      ヨロマロ一人

 ソハニアリ          そはあり            側にあり
  
       キミハヨワクテ        きみよわく              君は弱くて
                                         (オシホミミ)

 ミソキマレ オハサリマセハ  みそきまれ おはさりませは    ミソギ稀れ      叔母 更りませば
                                           (ワカ姫)

 カウノトノ マツリトルユエ  かうのとの まつりとるゆえ    代の殿       政 執るゆえ
                                 (タカキネ)

 ヨロマロオ ヒタカミノカミ  よろまろお ひたかみかみ    ヨロマロを     ヒタカミの守
  
  
 キミハコソ ツホオシタヒテ  きみはこそ つほしたひて    君は去年      を慕ひて
                                          (ケタツボ)

 ミユキナル タカノミヤコオ  みゆきなる たかのみやこお    御幸なる       タガの都を
                                           (タガ若宮)

 ヒキウツシ カウノタクハタ  ひきうつし かうたくはた    引き移し      タクハタ
                                           (代の殿)

 チチヒメト ソフノツホネモ  ちちひめと そふのつほねも    チチ姫と      十二の局も

 ソナワレハ ミウチノイワヒ  そなわれは みうちいわひ    備われば      御内の祝

 トトノヒテ カミニミツケノ  ととのひて かみみつけの    調ひに御告げの
                                          (アマテル)

 カンツカイ          かんつかい            官使い
 
       カルキミノコノ        かるきみの              カル君の子の
                                          (オホナムチ)

 シマツウシ ノホルホツマノ  しまつうし のほるほつまの    シマツ大人     上るホツマの

 ヲハシリノ サカニユキアフ  をはしりの さかゆきあふ    "馬尻の       坂" に行き逢ふ

 ヲシカトハ ミウチニハヘル  をしかとは みうちはへる    御使人は      御内に侍る
                                         <神の>

 カスカマロ カタマオスエテ  かすかまろ かたますえて    カスガマロ     カタマを据えて
                                 (アマノコヤネ)

 マツノカケ          まつかけ            松の蔭
  
       シマツハコマオ        しまつこま              シマツは駒を

 ノリハナチ コトホキヲヱテ  のりはなち ことほきをゑて    乗り放ち      寿ぎ終えて

 ニシヒカシ ユキカヒサカノ  にしひかし ゆきかひさかの    西 東        "往き交ひ坂" の

 ナニノコル アキカエルトキ  のこる あきかえるとき    名に残る      秋 帰る時

 マタアエハ ユキキノオカノ  またあえは ゆききのおかの    また逢えば     "往き来の丘" の

 ナコソヱル          なこそゑる            名こそ得る
  
       カネテホツマト        かねてほつまと              予てホツマと  

 ヒタカミノ サカイニテマツ  ひたかみの さかいてまつ    ヒタカミの     境に出待つ

 フツヌシカ サカムカヒシテ  ふつぬしか さかむかひて    フツヌシが     "さか迎ひ" して

 ウヰマミヱ          うゐまみゑ            初まみえ
  
       ヲチトヲヰトノ        をちをゐとの              叔父と甥との

 サカツキノ ササノナカメハ  さかつきの ささのなかめは    直付きの      酒の和めは
                                  [盃]        酒のなごみは

 イワノウヱ フリハヨロシキ  いわうゑ ふりよろしき    岩の上       風はよろしき
                                           (風景)

 ハマヒサシ ナミウチカキリ  はまひさし なみうちかきり    浜庇        波打ち限り

 イワアラフ          いわあらふ            岩洗ふ
  
       ミルメアフカヰ        みるめあふかゐ              海松布アフ貝

 ユルハマオ トエハナモナシ  ゆるはまお とえなし    緩浜を       問えば名も無し

 フツヌシモ ナコソモカナニ  ふつぬしも こそもかなに    フツヌシも     「名こそ もがなに」

 カスカマロ スクサノウタニ  かすかまろ すくさうたに    カスガマロ     直ぐさの歌に
  
  
 ナコソシル フツノミタマノ  こそしる ふつのみたまの    『名こそ知る     フツの尊の
                                名だけは知っていた

 ササムカヒ カヰノハマクリ  ささむかひ かゐはまくり    酒迎ひ       貝のハマグリ

 アフ ヲヰノミルメモ  あふみをち をゐのみるめも    会ふ御叔父     甥の見る目も
                                 (アフ貝)          (海松布)

 トシナミノ ナコソシルヘユ  としなみの なこそしるへゆ    年並みの      名こそ知るべゆ

 ナミアフハマ        ちなみあふはま          因み合ふ浜』
                                と年ナミの甥がちなみ合ふアフ貝の浜
  
  
 ナコソナル          なこそなる            名こそ生る
                                  [勿来]
  
       サケノムアヰニ        さけのむあゐ              酒呑む和に
                                              (添え)

 サクラノミ アキカエルヒモ  さくら あきかえるも    桜の実       秋帰る日も

 サケオクル カタシオトリテ  さけおくる かたしおとりて    酒送る       堅塩 採りて
                                (酒迎ひの逆)       堅塩を採った

 サカナノリ オナシミチシテ  さかなのり おなしみちて    さかな海苔     同じ道して
                                 副産物の海苔を肴
                                     

 ミヤニイル          みやいる            宮に入る
                                (ツボ若宮)
  
       ウホキミカトニ        うほきみかとに              結君 門に
                                          (ヨロマロ)

 イテムカフ ヲシカムシロニ  いてむかふ をしかむしろに    出で迎ふ      御使 席に
                                           (コヤネ)

 タチナカラ キミココノヱノ  たちなから きみここのゑの    立ちながら     君 九重の
                                         (オシホミミ)

 シトネオリ ムヱニキキマス  しとねおり ききます    褥 降り       六重に聞きます

 ミコトノリ          みことのり            御言宣
                                 (アマテル)
  
       ナンチオシヒト        なんちおしひと              「汝オシヒト

 ワカカワリ ツネノヨサシモ  わかかわり つねよさしも    我が代り      常の任も

 ミタタシソ チチノハルアキ  みたたしそ ちちのはるあき    充た足しぞ     千々の春秋
                                   (命令形)

 タミオナテ          たみなて            民を撫で
                                   (命令形)
  
       コノヤサカニノ        このやさかにの              このヤサカニの

 マカリタマ アカクシヒルト  まかりたま あかくしひると    環珠        吾が貴霊と
                                           (日月の神霊)

 モチユレハ ナカコマスクニ  もちゆれは なかこますくに    用ゆれば      中子ますぐに

 タモツナリ          たもつなり            保つなり
 
                              人は元 中子心派 日月なり 直ぐに罷れば 合ひ応え
                              陽陰の宮居に 還さんと 獣になるを 止むなり <ホ15 
  
       ヤタノカカミハ        やたのかかみ              ヤタの鏡は

 タテニフレ モロトノサカオ  たてふれ もろとさかお    経に触れ      諸人の直曲を
                                 法に照らして

 カンカミヨ          かんかみよ            鑑みよ
  
       マタヤヱカキハ        またやゑかきは              また八重垣は

 ツニアツケ アラカミアラハ  あつけ あらかみあらは    右に預け      争みあらば

 ヨクムケテ メクミヤワセテ  よくむけて めくみやわせて    よく平けて     恵み和せて
  

 ミテツカラ タマフミクサオ  みてつから たまふみくさお    身手づから     賜ふ三種を

 ウケタマヱ ナオモオモヱヨ  うけたまゑ なおおもゑよ    受け給え      なおも思えよ
                                          あらためて心に留めよ

 タカラモノ ミルコトワレオ  たからもの みることわれお    宝物        見ること我を

 ミルコトク メトルチチヒメ  みることく めとるちちひめ    見る如く      娶るチチ姫
                                 見るに同じぞ

 アヒトモニ ツネムツマシク  あひともに つねむつましく    相共に       常むつまじく
                                              一筋に

 ミヤヒナセ          みやひなせ            みやびなせ
  
       ワレフタカミノ        われふたかみの              我 二尊の

 ミチオナス ワカコツラツラ  みちなす わかこつらつら    を成す      我が子つらつら
                                 経矛の道を完成する

 ミチユカハ ツキノカヱ  みちゆかは ひつきのさかゑ    道行かば       日月の栄え
                               <その>

 アメツチト マサニキワナシ  あめつちと まさきわなし    天・地と       まさに際無し
                                 天空と地上に          境界無し

 フツヌシト ミカツチツネニ  ふつぬしと みかつちつねに    フツヌシと     ミカツチ常に

 ハンヘリテ マツリコトモレ  はんへりて まつりこともれ    侍りて       政 守れ
  

 マユミヌノ ヤトヨノハタト  まゆみぬの やとよのはたと    麻結布       八響の幡と

 ハクワユミ ハハヤオソエテ  はくわゆみ ははやそえて    ハクワ弓      ハハ矢を添えて

 タマフノミ          たまふのみ            賜ふのみ」
  
       ヲシカムシロオ        をしかむしろ              御使 席を

 オリニケリ          おりにけり            降りにけり
  
  
       アルヒワカヒコ        あるひわかひこ              ある日ワカヒコ

 カウトノニ ノホリコカネノ  かうとのに のほりこかねの    代殿に       上り 黄金の
                                 (タカキネ)

 ハナオトフ          はなとふ            放を問ふ
                                 (放出)
  
       タカキコタエテ        たかきこたえ              タカギ答えて

 ヒノキミノ ミヤモルカラス  ひのきみの みやもるからす    「日の君の      宮守るカラス
                                  (アマテル)

 コカネハク ツヒニキカヤモ  こかねはく つひきかやも    黄金吐く       ついに木茅も

 コカネク イサコウミコモ  こかねさく いさこうみこも    黄金放く       砂子・海鼠も

 シカシカト ナカメタカワス  しかしかと なかめたかわ    然々と       眺め違わず

 コカネサク ヒサミルヤマト  こかねさく ひさみるやまと    黄金放く       日栄見る山」 と

 タタヱタマヰキ        たたゑたまゐ          称え給いき

  

  

 

  

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